人気のお煎餅の代表格「歌舞伎揚」
サクサクの食感と甘じょっぱさがクセになりますよね!
でも、なんで”歌舞伎”揚げというのか気になりませんか?
似たお菓子で「ぼんち揚」もあるけど、何が違うのでしょうか?
そこで「歌舞伎揚」の名前の由来や「ぼんち揚」との違いを解説します!
「歌舞伎揚」名前の由来や「ぼんち揚」との違いを調査
甘すぎずしょっぱすぎず、老若男女に愛される日本を代表するお菓子の「歌舞伎揚」
天乃屋/歌舞伎揚 袋 11枚 |
そんな歌舞伎揚の由来やぼんち揚との違いを解説していきます!
歌舞伎揚の名前の由来は?
名前の由来について、歌舞伎揚を製造している天乃屋(東京都武蔵村山市)はこう説明しています。
歌舞伎といえば日本の伝統的な古典演劇であり、その昔日本で『芝居』といえば『歌舞伎』のことでした。17世紀の初め頃から、歌舞伎踊りが町民層の人気を集めて発達し、次第に演劇的な完成度を高めていきました。
そして、せんべいは我々の食生活に潤いをそえている幾多の菓子類の中でも日本独特の菓子であり、古くから皆様に親しまれてきました。
そこで弊社では、この両方の伝統文化を伝えようと、せんべいの包装袋に歌舞伎で使用されております定式幕[緞帳](萌葱・柿・黒の三色で構成されている一番代表的な幕)の模様を取入れ、せんべいの一枚一枚にも歌舞伎の家紋をデザインしたものを刻印(画像1)し『歌舞伎揚』と命名致しました。出典:天乃屋
歌舞伎とせんべい、両方の伝統文化を伝えたいという思いを込めて名付けたということです。
つまり、
歌舞伎揚げと歌舞伎には直接的な関係は一切ない、ということです。
歌舞伎揚げと言えば、緑・赤・黒の定式幕模様ですが、
歌舞伎揚げと定式幕模様も一切関係ない、ということです。
「歌舞伎揚」は歴史的な名称ではなく、”商標”であり”商品名”ということですね。
「かつて歌舞伎を見ながら食べたせんべいが『歌舞伎揚』だった」
なんて歴史的なつながりを期待していた方には、ちょっと残念だったかもしれませんね。笑
歌舞伎揚とぼんち揚の違いは?
歌舞伎揚とそっくりのお菓子が「ぼんち揚」です。
見た目がそっくりで、混同してしまう人もいるのではないでしょうか?
まずこの二つの大きな違いは、製造会社の違いです。
歌舞伎揚は天乃屋の商品ですが、
ぼんち揚はぼんち株式会社(大阪府大阪市)が製造しています。
ぼんち ぼんち揚(80g*5コ) |
また実は、歌舞伎揚は売り上げのほとんどが東日本となっています。
それは、ぼんち揚が関西のシェアをほぼ独占しているからです。
つまり
歌舞伎揚→東日本で人気
ぼんち揚→西日本で人気
とはっきりとシェアが分かれているんです。
歌舞伎揚とぼんち揚の味の違いは?
見た目は似ている両者ですが、味には大きな違いがあります。
どちらも醤油味である点は共通していますが、
歌舞伎揚は砂糖を多く使用し、
ぼんち揚は鰹や昆布だしを使用しているのが特徴です。
そのため味は
歌舞伎揚→甘くコッテリ
ぼんち揚→あっさりめ
となっています。
料理でよく言われるように、「関東は濃い味・関西は薄味」が表れていると言えますね!
ぼんち揚の名前の由来は?
ところでぼんち揚の名前の由来も気になるところですよね。
ぼんち揚の製造元、ぼんち株式会社はこう説明しています。
昭和38年頃、大阪の生んだ作家、山崎豊子が「のれん」「花のれん」に次ぐこの作者の「大阪もの」第3作「ぼんち」が週刊新潮で連載され、ベストセラーとなり、やがて映画(市川雷蔵)、舞台(中村扇雀)等もヒットした。
作者が単行本の「あとがき」の中で書いている、「根性がすわり、地に足がついたスケールの大きな《ぼんぼん》 例え放蕩を重ねても、ぴしりと帖尻の合った遊び方をする男が《ぼんち》である」
竹馬はひらめいた。大阪で生まれた揚せんべい「ぼんち揚」と命名した。 ぼんち揚の誕生である。
出典:ぼんち株式会社
「ぼんち」には
- 地に足がついている
- スケールが大きい
- 一本筋の通った
そんな心意気が込められているんですね!
せんべい一つにも、作り手の熱い思いが込められていることが分かります。
これを知ってしまうと、ぼんち揚を見る目が変わってくる気がしますんね!笑
まとめ
今回は歌舞伎揚の由来やぼんち揚との違いを紹介しました。
天乃屋/歌舞伎揚 袋 11枚 |
ぼんち ぼんち揚(80g*5コ) |
歌舞伎揚の名前の由来に、歌舞伎との歴史的なつながりは一切ありませんでいたが、
製造者の商品に対する思いが込められていました!
一方ぼんち揚は、歌舞伎揚とは全くの別物でしたが、こちらも作り手の熱い思いが込められたお菓子です!
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